少年の話

そういえば、先日コムデギャルソンのHPが開設されたわけですが。
http://bit.ly/aLGTjQ

正直微妙かなと。

コムデギャルソン自体はセカンドラインどころかバカみたいにブランド展開してそのブランドネームを保ってきてると思うんですが、今回はちょっとなぁ。。

まぁしかし、HPが出来たという事で話題になること自体は面白くはある。



言ってしまえば、これまでのコムデギャルソンのブランディングは『わかるやつはわかってればいい、わからないやつも欲しければ着ろよ』的なものだと思うんですよね

川久保玲が直接自分自身のクリエイションのプレゼンテーションなんてしないし、インタビューに関しても仕事感くらいしか答えないし。

しかもテーマが毎シーズン必ず変わるから極端な話当たり外れが激しすぎる。(一般的な意味での縫製も良くない)



それでも商売として成り立ってるのはかなり上から目線で客を選んでるし、それ故に客がそこに「わかってる俺かっこいい」で優越感を得られるから着てるのだと思うんだよ。

ギャルソンフリークなんてシーズン過ぎたら全部服捨てて新しい服買うなんて狂ったやつもいるわけだし。(結局その服を捨てる理由も『古くなったから』っていう”もの”のクオリティよりもその”もの”の持つ意味/価値でギャルソンの服を選んでるから。)

一方で「ギャルソンってお洒落な人が着る人の服なんでしょ」くらいの感覚の人からすれば別に数シーズン前であろうが着てればブランドとしての価値があるから優越感にひたれると。(これはプレイ着てたりギャルソンの鞄何シーズンも持ってる人かな)


そういう風にブランドのファンに二種類の人間を抱えているブランドがHPを持つってことはついに、下部構造に向けてのマーケティングを始めたということだと思う。

まぁ経営的に厳しくなってるからかもしれないけど、少なくともガチファンは実物見にくるかネットでコレクション見るわけだし。



それをしない購買層に向けてのブランディングはもはや凋落の予感しかしないな。

むしろHPを持たないという事自体がcoolだったんだから。
coolの理由を説明しだしたブランドは野暮にしかならない。


しかも、HPの内容は意味不明なもの(といってもブラザーズ・クエイの映像作品)
最近、ギャルソンは露骨にアート路線にシフトしてるのがちょっと胡散臭いな。。

SIXもそうだけど、有名作家ばっかり使ってギャルソンのPRしてるだけにしか思えない。
メゾンエルメスとは大違いすぎて泣けるよ。。



ともかく、ギャルソンのHP開設はネット上での判断が中心になってきた日本で選択肢に入れてもらうための苦肉の策だったのではなかろうか。



と、特にプレイの話も掘り下げることなく印象だけ残して終わるの巻